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バッグにぬいぐるみをつけて歩いている人や、カフェでぬいぐるみと一緒に写真を撮っている人を見かけることが、ここ数年でぐっと増えましたよね。SNSでも「#ぬい活」「#ぬい撮り」の投稿をたくさん目にするようになりました。
「ぬい活って、具体的にどんなことをするの?」「大人になってから始めても大丈夫?」と気になっている方に向けて、この記事では、ぬい活という言葉の意味と、どのくらい広がっているのかを企業や業界団体の調査データで確認したうえで、はじめての1体選びから外でのマナーまで、今日から始められる5つのステップをまとめました。難しい準備はいらないので、気楽に読んでみてくださいね。
ぬい活とは?言葉の意味と主な楽しみ方
まずは「ぬい活」という言葉が何を指しているのかを整理しておきましょう。人によって楽しみ方はさまざまですが、調査を行っている企業の説明を見ると、だいたいの範囲が見えてきます。
「ぬいぐるみ活動」の略で、ぬいは大きく3種類
若者マーケティング機関の「SHIBUYA109 lab.」は、ぬい活を「ぬいぐるみ活動」の略で、ぬいぐるみを推し活やファッションの一環で楽しむこと、と説明しています。「ぬい」という言葉は2017年頃から一部の推し活で使われていた言葉で、2025年には多くの若者のあいだで使われる言葉になっている、とも書かれていました。
マイナビのマーケティング・広報ラボの解説では、もう少し広く、ぬいぐるみを集めたり、お気に入りのぬいぐるみをかわいくカスタマイズしたりして、ぬいぐるみと一緒にさまざまな活動を楽しむこと、と紹介されています。具体的な活動として挙げられていたのは、次のようなものです。
- ぬいぐるみを集める
- 写真や動画を撮ってSNSに投稿する(ぬい撮り)
- 一緒にお出かけしたり、イベントに参加したりする
- 旅先や観光地で写真を撮る(ぬい旅)
- 洋服や被り物、アクセサリーでカスタマイズする
- 衣装や家具を手作りする
- ぬいぐるみをきっかけに仲間と交流する
ぬいぐるみの情報サイト「ぬいまっぷ」によると、ぬい活は新語・流行語大賞のノミネート語として公式ページに名前が載っているそうです。トップテンには入らなかったものの、それだけ多くの人に知られる言葉になってきた、ということですね。
ちなみに、ぬい活の世界には独特の言葉もあります。ぬいぐるみを買ったり譲ってもらったりして手元に来ることを「お迎え」と呼ぶのもそのひとつ。ぬいまっぷの解説では、「買う」ではなく「お迎えする」と言うのは、ぬいを物ではなく、一緒に暮らす相手として大事にしている気持ちの表れだと説明されていました。
SHIBUYA109 lab.のレポートでは、ぬい活の楽しみ方には大きく2つのパターンがあると整理されています。ひとつは、自分の推しの公式ぬいやキャラクターぬいを、推し活の一部として楽しむぬい活。もうひとつは、バッグにつけたり、その日の服に合わせて連れて行くぬいを選んだりと、ファッションのアクセントとして楽しむぬい活です。
同じレポートでは、「ぬい」の種類も大きく3つに分けられていました。
| 種類 | どんなぬい? |
|---|---|
| 推しぬい | 推しの人物をぬいぐるみにしたもの |
| キャラぬい | キャラクターもののぬいぐるみ |
| 名前のないぬい | 雑貨店やアパレル店、ガチャガチャなどで売られている、特定のキャラクターではないぬい |
推しがいないとぬい活はできない、ということはありません。雑貨屋さんで「この子かわいい」と思ってお迎えしたぬいも、立派なぬい活の相棒です。マイナビの解説でも、推しのぬいと過ごすことのほかに、ぬいぐるみを自分の「分身」や友達のような存在、お守りのように感じて楽しむ人がいる、と紹介されていました。どんな気持ちで一緒に過ごすかは、人それぞれでいいのだと思います。
データで見るぬい活の広がり
ぬい活は「若い人だけのブーム」と思われがちですが、調査データを見ると、幅広い年代でぬいぐるみが大切にされていることが分かります。ここでは、業界団体と企業が公表している数字をいくつか紹介しますね。
市場規模は2025年度に624億円、大人にも広がる
一般社団法人日本玩具協会は、毎年、国内の玩具市場規模を調査して公表しています。2026年6月に発表された2025年度(2025年4月〜2026年3月)の調査結果によると、ぬいぐるみの市場は前年度から173億円伸びて624億円になりました。前年度比138.2%で、伸び率は玩具の分野の中で最も大きかったそうです。
協会の説明では、「モンチッチ」人気の広がりに加えて、大阪・関西万博の「ミャクミャク」や、「スーパーマリオ」「星のカービィ」「ポケモン」といったキャラクターぬいぐるみが市場を引っ張った、とされていました。なお、玩具市場全体も1兆1,664億円で、過去最高を更新しています。
BANDAI SPIRITSが2025年2月に公表した「大人のぬいぐるみユーザー実態調査」でも、日本玩具協会の数字を引いて、2023年度のぬいぐるみ市場規模は約390億円で前年比120.7%だったと紹介していました。2年続けて大きく伸びていることになり、ぬいぐるみを買う人が増えている様子がうかがえます。
SHIBUYA109 lab.が一都三県の15〜24歳の女性507人に行った調査では、8割以上がぬい活の経験があると答えていました。経験した楽しみ方で多かったのは、「バッグにつける」(59.4%)、「日常的に持ち歩いたり、お出かけしたりする」(39.4%)、「モノや景色と一緒に写真撮影する」(37.9%)です。
一方、BANDAI SPIRITSの調査は、18〜59歳の男女1,032人が対象でした。直近1年間のぬいぐるみの平均購入金額は8,003円で、今持っているぬいぐるみの数は「10〜19個」が20.9%と最も多く、100個以上というヘビーユーザーも2.4%いたそうです。1つのぬいぐるみを10年以上持っている人が半数以上を占めていた、という結果も印象的でした。
ぬいぐるみがもたらす効果を聞いた質問では、「心を癒してくれる」が66.4%で最も多く、「リラックスできる」「落ち着く」「安心する」が続いています。楽しみ方では「部屋に飾る」が73%を超えてトップで、写真を撮ったり一緒にお出かけしたりといった楽しみ方も見られた、と報告されていました。
創作品モール「あるる」が全国の15〜35歳の女性200人に行った調査(2025年12月公表)では、「現在している」「過去にしていた」「興味がある」を合わせて約42%がぬい活に接点を持っていたそうです。楽しみ方は「写真を撮る」(64.3%)が最も多く、「一緒にお出かけする」(44.0%)、「部屋に飾る・収納を工夫する」(38.1%)、「衣装や小物でコーデ」(32.1%)と続いていました。調査ごとに対象や聞き方が違うので数字は単純に比べられませんが、「撮る」「連れて行く」「飾る」が楽しみ方の中心だという点は共通しています。
今日から始めるぬい活の5つのステップ
ここからは、実際にぬい活を始めるときの流れを5つのステップに分けて紹介します。最初から全部そろえる必要はなく、できるところから少しずつ広げていけば大丈夫ですよ。
ステップ1〜5:お迎えから、お出かけとぬい撮りまで
ステップ1は、相棒になる1体をお迎えすることです。推しのぬいがあればもちろんそれで、なければ雑貨屋さんやキャラクターショップで「この子」と思えるぬいを探してみましょう。ぬいまっぷの解説では、10〜20cmくらいの推しぬいは、バッグに入れて連れて歩きやすく、出かけた先で一緒に写真を撮るのにちょうどいい大きさ、と紹介されていました。100円ショップの商品を検証しているメディア「ひゃくラボ」でも、10cm・15cm・20cmが主流のサイズとして挙げられています。
ステップ2は、サイズを測っておくことです。ひゃくラボでは、始め方の手順として「サイズを測る→ポーチとスタンドをそろえる→ぬい撮り→外では出す時間を最小に」という流れを紹介していました。身長や頭の大きさを測っておくと、あとでポーチや服を選ぶときに迷いません。お迎えしたときのタグに「全高」などの表記があれば、それもメモしておくと便利です。
ステップ3は、まずは家で一緒に過ごしてみることです。ぬいぐるみの写真やぬい活の記録を紹介しているサイト「ぬい日記」では、ぬい活の始め方として、お気に入りのぬいと家で過ごすことを最初に挙げていました。机の上に座らせておく、季節の飾りと一緒に撮ってみる、それだけでも立派なぬい活です。BANDAI SPIRITSの調査でも「部屋に飾る」がいちばん多い楽しみ方でしたよね。いきなり外に連れ出さなくても、家の中で楽しめることはたくさんあります。
ちなみに、ぬいの洗い方や保管のしかた、家での撮り方については、このサイトでも別の記事で詳しく紹介しています。気になるところから読んでみてくださいね。
ステップ4は、持ち運び用のポーチや袋を用意することです。ぬいまっぷでは、ぬいを入れて持ち歩く透明な窓つきのポーチを「ぬいポーチ」と紹介していました。ぬい日記でも、外へ連れて行く日は汚れや雨から守れるポーチや袋を用意すると安心、と書かれています。ステップ2で測ったサイズをもとに、少しゆとりのある内寸のものを選ぶと出し入れしやすくなりますよ。
ステップ5は、お出かけとぬい撮りです。最初は近所のカフェや公園など、慣れた場所から始めるのがおすすめ。SHIBUYA109 lab.の調査では、ぬいを連れて行く際の決め手として「場所との相性」(35.8%)や「洋服との相性」(18.7%)が挙がっていました。今日はどの子を連れて行こうかな、と選ぶ時間も、ぬい活の楽しみのひとつですね。
ひゃくラボの記事によると、必要なものをそろえる総費用は数百円からでも始められるそうです。最初から高価なグッズをそろえなくても、手持ちのスマホと小さな袋があれば十分スタートできます。慣れてきたら、服や小物、スタンドなどを少しずつ増やしていけば大丈夫です。
X(旧Twitter)でも、「流行りのぬい活始めた」「ぬい活用の記録を始めた」という投稿や、「母が最近ぬい活を始めたらしい」という声が見られました。年齢に関係なく、気になったときが始めどきと言えそうです。
外でぬい活をするときのマナーと注意点
ぬい活を外で楽しむときに気をつけたいのが、周りの人やお店への配慮です。ぬいを大切にするのと同じくらい、その場所を使うほかの人のことも大切にしたいですよね。ここでは、撮影のマナーと、ぬいを守るための注意点をまとめました。
撮影場所の確認と、迷子・汚れ・食べ物から守る工夫
ぬい日記では、外でぬい撮りをするときは、写真映えだけでなく、その場所で撮影できるか、ぬいを安全に置けるか、ほかの人の邪魔にならないかを先に確認する、とマナーの基本がまとめられていました。ひゃくラボの記事でも、外では出す時間をできるだけ短くし、撮ったらすぐにしまう撮り方がすすめられています。
撮影のルールは場所によって違います。たとえば、東京・池袋にある重要文化財の自由学園明日館は、公式サイトで、建物鑑賞に関係のない物品撮影(アクリルスタンドやぬいぐるみなどキャラクターグッズを含む)を遠慮してほしい、と案内していました。美術館や歴史的な建物、飲食店などでは、こうしたルールが設けられていることがあります。
出かける前に公式サイトの案内を確認したり、分からなければお店の方にひと声かけたりすると安心です。テーブルの上でぬいを撮るときも、ほかのお客さんが写り込まないように角度を工夫したり、通路をふさがないようにしたりと、ちょっとした気配りを心がけたいですね。
また、SHIBUYA109 lab.のレポートでは、おでかけ先でぬいを振り向かせる動画を撮る「ふり向き界隈」というトレンドも紹介されていました。動画を撮るときも、写真と同じように場所のルールと周りへの配慮を忘れずに楽しみましょう。
外に連れ出すときにいちばん避けたいのが、ぬいとはぐれてしまうことです。Xでも「海外でぬいを無くしてしまったかも」と落ち込む投稿を見かけました。大切な子ほど、出し入れの回数を減らして、使い終わったらすぐポーチに戻す習慣をつけておくと安心です。バッグにつける場合は、金具やチェーンがゆるんでいないか、出かける前に確認しておくとよいですね。
カフェやレストランでは、飲み物や食べ物の汚れにも気をつけたいところです。テーブルに直接座らせるより、ハンカチやポーチの上に置くと汚れを防ぎやすくなります。雨の日は、ポーチごとビニール袋に入れておくと、急な雨でも濡れにくくなりますよ。
それから、ぬいの扱い方は人によって考え方が違います。SNSに写真を載せるときは、ほかの人のぬいや顔が写っていないかを確認してから投稿するのがマナーです。ぬい活は、ぬいを大切にする人同士が気持ちよく楽しめるように、お互いを尊重しながら楽しみたいですね。
ぬい活とは何かのおさらい
ぬい活の意味から、データで見る広がり、始め方の5つのステップ、外でのマナーまでを紹介してきました。最後にポイントを振り返っておきますね。
- ぬい活は「ぬいぐるみ活動」の略で、ぬいぐるみを推し活やファッションとして楽しむこと。集める・撮る・連れて行く・着せ替えるなど、楽しみ方は自由です。
- 日本玩具協会によると、2025年度のぬいぐるみ市場は624億円で、前年度比138.2%と大きく伸びています。
- 若い世代だけでなく、18〜59歳を対象にした調査でも、1つのぬいぐるみを10年以上大切にしている人が半数以上いました。
- 始め方は、1体をお迎えする→サイズを測る→家で過ごす→ポーチを用意する→お出かけとぬい撮り、の5ステップ。数百円からでも始められます。
- 外では、撮影してよい場所かを先に確かめ、周りの迷惑にならないよう短時間で撮ってすぐしまうのが基本です。
お気に入りのぬいと過ごす時間は、毎日にちょっとした楽しみと癒しを運んでくれます。自分のペースで、ぬいとの時間を楽しんでいってくださいね。